【美容外科医が解説】マッサージで二重になれるって本当？効果的なやり方と注意点を徹底解説

はじめに

「マッサージだけで二重まぶたになれるって本当？」「二重まぶたのマッサージって効果あるの？」と疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

芸能人やSNSで見かける美しい二重まぶた。憧れる方も多く、「手術をしなくても二重になれる方法があれば…」と考える方も少なくありません。その中でも特に注目されているのが「まぶたマッサージ」です。

今回は、まぶたマッサージで本当に二重になれるのか、効果的なマッサージ方法から注意点まで、徹底的に解説していきます。二重まぶたを目指す方はぜひ参考にしてください。

マッサージで二重は本当にできるのか

結論から言うと、マッサージだけで確実に理想的な二重まぶたになることは難しいですが、一定の効果が期待できるケースもあります。なぜそう言えるのか、まぶたの構造から見ていきましょう。

まぶたの構造と二重のメカニズム

二重まぶたができるメカニズムは、「まぶたの皮膚と眼瞼挙筋腱膜（がんけんきょきんけんまく）が癒着している」ことによります。この癒着によって、目を開けたときに皮膚が引き上げられ、二重の線（アイラインやまぶたの折り目）ができるのです。

一重まぶたの場合は、この癒着がなく、脂肪やむくみによって皮膚が厚くなっていることが多いため、折り目ができにくくなっています。

マッサージが効果を発揮するメカニズム

マッサージが二重形成に役立つ理由は主に以下の3つです。

1．余分な脂肪や水分の排出促進
まぶたのマッサージにより、余分な脂肪や水分（むくみ）を減らすことができます。これによりまぶたが薄くなり、折り目がつきやすくなります。

2．皮膚の弾力性向上
適切なマッサージは血行を促進し、まぶたの皮膚の弾力性を高める効果があります。弾力のあるまぶたは、折り目がつきやすい状態と言えます。

3．癒着の形成促進
継続的なマッサージとトレーニングにより、皮膚と眼瞼挙筋腱膜の間に適度な癒着が形成されやすくなる可能性があります。

科学的な裏付けはあるのか

マッサージによる二重形成に関する科学的な研究は限られていますが、血行促進や浮腫の軽減効果については医学的に認められています。ただし、「確実に二重になる」という強い科学的根拠はまだ十分ではありません。

美容整形の専門家の間では、「軽度の一重まぶたやまぶたの厚みが原因の場合は、マッサージである程度の効果が期待できる」という見解が一般的です。

どんな人がマッサージで二重になりやすいか

マッサージによる二重形成の効果は、人によって大きく異なります。以下のような特徴を持つ方は、マッサージで効果が出やすい傾向があります。

効果が期待できる人の特徴

1．元々奥二重や末広型二重の方
すでに薄い二重線がある方や、目の端だけ二重になっている方は、マッサージによって線をはっきりさせることができる可能性が高いです。

2．まぶたが薄めの方
まぶたの皮膚や脂肪が比較的薄い方は、マッサージの効果が出やすいでしょう。

3．若年層の方
10代から20代前半など、皮膚の弾力性が高く、組織の可塑性がある若い方は効果が表れやすい傾向があります。

4．むくみが原因で一重になっている方
睡眠不足や水分摂取過多などによるまぶたのむくみが原因で一重になっている場合は、マッサージでむくみを解消することで二重になりやすくなります。

効果が出にくい人の特徴

1．まぶたの皮膚や脂肪が厚い方
生まれつきまぶたの皮膚や脂肪が厚い方は、マッサージだけでは効果を得るのが難しい場合があります。

2．完全な一重まぶたの方
全くまぶたに折り目がない完全な一重まぶたの方は、マッサージのみで理想的な二重を作るのは難しいかもしれません。

3．まぶたの皮膚がたるんでいる方
加齢などによりまぶたの皮膚がたるんでいる場合、マッサージだけでは十分な効果を得られないことがあります。

4．眼瞼下垂がある方
まぶたを持ち上げる筋力の問題（眼瞼下垂）がある場合は、マッサージよりも医学的なアプローチが必要です。

効果的な二重マッサージのやり方

効果的なまぶたマッサージを行うためには、正しい方法と継続が重要です。以下に、特に効果的とされるマッサージ方法をいくつか紹介します。

基本的なマッサージの前の準備

まず、マッサージを始める前に以下の準備をしましょう：

1．手をきれいに洗う
清潔な手でマッサージを行いましょう。

2．化粧を落とす
まぶたをきれいにクレンジングし、化粧品を落としておきます。

3．目元用クリームを準備する
乾燥による摩擦を防ぐため、少量の目元用クリームやオイルを用意します。

効果的なマッサージ方法① – 基本の押し上げマッサージ

【手順】

1．人差し指を眉毛の下に当て、まぶたを優しく持ち上げます。

2．そのまま5〜10秒間キープします。

3．ゆっくり指を離し、10回ほど繰り返します。

4．両目に対して行います。

このマッサージは、まぶたの皮膚を持ち上げる筋肉（眼瞼挙筋）を刺激し、二重のラインを形成するのに役立ちます。

効果的なマッサージ方法② – リンパドレナージュ

【手順】

1．薬指を使い、目頭から目尻に向かって、まぶたの上を軽く滑らせます。

2．目尻からこめかみ方向へと指を滑らせ、リンパの流れを促進します。

3．この動きを10〜15回繰り返します。

このマッサージは、まぶたの余分な水分を排出し、むくみを軽減するのに効果的です。

効果的なマッサージ方法③ – 二重形成マッサージ

【手順】

1．目を閉じた状態で、希望する二重ラインの位置に沿って、爪の先（または専用のアイテム）でやさしく折り目をつけます。

2．その折り目に沿って、指で優しく押さえながら、まぶたを折り込むようにマッサージします。

3．5〜10秒間押さえたまま保持します。

4．これを10回程度繰り返します。

このマッサージは、希望する位置に二重の折り目を形成するのに役立ちます。

効果を高めるためのポイント

継続することが重要
効果を実感するには、最低でも1日2回（朝・晩）、数週間から数ヶ月の継続が必要です。
力加減に注意
強すぎると目の周りの皮膚を傷めるため、優しく行いましょう。
マッサージ後のケア
マッサージ後は冷たいタオルなどで目元を冷やすと、むくみ防止に効果的です。
正しい姿勢
鏡を見ながら座って行うと、力加減や位置を確認しやすくなります。

3．まぶたの構造的な問題
まぶたの脂肪が多い場合や、皮膚が非常に厚い場合は、マッサージだけでは限界があります。

4．睡眠不足や生活習慣の乱れ
むくみの原因となる生活習慣（塩分の取りすぎ、睡眠不足など）が改善されていないと、マッサージの効果も半減します。

5．加齢による皮膚のたるみ
年齢とともに皮膚の弾力性が低下している場合、マッサージだけでは効果を得にくくなります。

効果を高めるための生活習慣

マッサージの効果を最大限に引き出すために、以下のような生活習慣の改善も併せて行いましょう：

1．十分な睡眠
6〜8時間の質の良い睡眠を心がけましょう。

2．水分摂取のバランス
適切な水分摂取を心がけ、就寝前の大量の水分摂取は避けましょう。

3．塩分控えめの食事
塩分の取りすぎはむくみの原因になります。

4．アルコールの制限
アルコールもむくみを悪化させる要因です。

5．姿勢の改善
うつむきがちな姿勢は目元の血流を悪くします。

まとめ：マッサージと二重埋没法の比較

ここまで二重まぶたを目指すためのマッサージ方法について解説してきましたが、最後に「マッサージ」と「二重埋没法」の比較をしてみましょう。

マッサージのメリット・デメリット

メリット

費用がほとんどかからない
自宅で手軽にできる
副作用のリスクが少ない
徐々に自然な変化を促せる

デメリット

効果が出るまでに時間がかかる（数ヶ月〜）
個人差が大きく、効果が保証されない
毎日の継続が必要
理想的な二重ラインを正確に作るのが難しい
効果の持続に継続的なケアが必要

二重埋没法のメリット・デメリット

メリット

短時間（20〜30分程度）で施術が完了
確実に希望の二重ラインが作れる
長期間（数年〜永続的）効果が持続する
ダウンタイムが短く、日常生活にほとんど支障がない
まぶたへの負担が少なく安全性が高い

デメリット

費用がかかる（片目3〜8万円程度）
医療機関での施術が必要
軽度のむくみや内出血が一時的に生じることがある

結論：安全で確実な方法を選ぶなら

マッサージは副作用のリスクが少なく、自然な方法として試してみる価値はありますが、確実に理想的な二重まぶたを手に入れたい方には、二重埋没法がおすすめです。

特に以下のような方は、二重埋没法を検討されるとよいでしょう。

1．短期間で確実に二重にしたい方
2．理想的な二重ラインを正確に作りたい方
3．マッサージを続けたが効果が見られなかった方
4．まぶたが厚く、脂肪が多い方
5．毎日のマッサージを継続する時間がない方

二重埋没法は、まぶたの中側から糸を通して皮膚と瞼板（けんばん）を結びつける方法で、ダウンタイムが短く、まぶたへの負担も少ないため、多くの方に選ばれています。自然な仕上がりで、周囲にバレにくいのも魅力の一つです。

マッサージで効果が出ない場合や、より確実な方法をお求めの方は、ぜひ専門医による二重埋没法のカウンセリングを受けてみることをおすすめします。経験豊富な医師による適切な施術であれば、安全に理想の二重まぶたを手に入れることができるでしょう。

よくある質問

Q: マッサージでどのくらいの期間で効果が出ますか？ A: 個人差がありますが、毎日継続して行った場合、早い方で2〜3週間、多くの方は1〜3ヶ月程度で何らかの変化を感じることが多いようです。

Q: マッサージをやめると元に戻りますか？ A: マッサージのみで形成された二重は、中断すると徐々に元に戻る傾向があります。効果を維持するには継続的なケアが必要です。

Q: 子供にも二重マッサージをしても大丈夫ですか？ A: 成長期のお子さまへのマッサージは、皮膚や組織が未発達なため、専門家に相談することをおすすめします。無理な施術は避けるべきです。Q: マッサージと二重テープの併用は効果的ですか？ A: マッサージで柔軟性を高めた後に二重テープを使用すると、効果が高まる場合がありますが、テープによる皮膚への負担も考慮する必要があります。

ドクター紹介

院長高橋渉

資格

医学博士（東京大学）国際医学論文の執筆多数

所属学会

日本美容外科学会正会員
日本美容皮膚科学会正会員

年表

2008年新潟大学医学部医学科卒業
2010年多摩総合医療センタージュニアレジデント
その後、東京大学医学部附属病院シニアレジデント、助教
2020年大手美容外科入職
その後、高崎院初代院長、品川院院長、技術指導医を歴任
2022年東京美容医療クリニック、ウィクリニック勤務開始
2023年吉祥寺アイビークリニック、盛岡美容外科勤務開始
2024年高崎でCLINIC Wを開業