2025.10.29

口の周りのニキビの原因とは?繰り返す理由と対処法・予防策を徹底解説

大人になってから、口周りにニキビが繰り返しできて悩んでいませんか?口周りのニキビは突然できるうえに、なかなか治らない、同じ場所に何度もできるなど、非常に厄介な肌トラブルです。

群馬県高崎市の美容外科・美容皮膚科CLINIC Wでは、医学博士号を取得した院長がニキビ治療の豊富な経験をもとに、根本的な改善を目指した診療を行っています。この記事では、口周りのニキビの原因から正しいケア方法、専門的な治療まで詳しく解説します。

口の周りにニキビができやすい理由とは

口周りは20代以降の大人ニキビができやすい代表的な部位です。思春期のニキビとは異なり、複数の要因が複雑に絡み合って発生するため、治りにくく繰り返しできやすいのが特徴です。

口周りは男女ともに性ホルモンの影響を受けやすい部位です。男性の口周りに髭が生えることからもわかるように、性ホルモンの作用が強く現れる場所なのです。また、食事や会話で頻繁に動かすため、物理的な刺激を受けやすく、マスクの摩擦や無意識に触れることで肌に負担がかかります。

さらに、口周りの皮膚は皮脂腺が発達しており、皮脂の分泌が活発です。この皮脂と角質が毛穴に詰まることで、アクネ菌が繁殖しやすい環境が生まれます。胃腸の不調やストレス、ホルモンバランスの乱れといった内的要因も関係しており、これらが複合的に作用することで、口周りのニキビは発生しやすく治りにくい状態となります。

口周りニキビの主な原因|ホルモンバランス・皮脂・生活習慣

ホルモンバランスの乱れ

口周りのニキビに最も大きな影響を与えるのが、ホルモンバランスの乱れです。男性ホルモン(アンドロゲン)が活発になると、角質層が厚くなり、皮脂の分泌量が増加します。男性はもともと男性ホルモンが多いため口周りにニキビができやすく、ストレスや不規則な生活でさらに悪化します。

女性の場合は、生理周期に伴うホルモン変化が影響します。排卵後から生理前に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)は男性ホルモンに似た作用を持ち、皮脂分泌を促進するため、生理前に口周りのニキビができやすくなります。また、女性も体内で少量の男性ホルモンを分泌しており、ストレスや睡眠不足で自律神経が乱れると、男性ホルモンが増加してニキビの原因となります。

過剰な皮脂分泌

口周りの皮脂腺は発達しており、皮脂の分泌が活発です。ホルモンバランスの乱れや脂質・糖質の多い食事、不適切なスキンケアが皮脂の過剰分泌を招き、毛穴に詰まってニキビの原因となります。特に、肌の乾燥を補おうとして皮脂が過剰に分泌される「インナードライ」の状態には注意が必要です。

生活習慣の乱れ

睡眠不足や不規則な生活は自律神経とホルモンバランスを崩します。夜更かしや食事時間のバラつきで体内時計が狂うと、肌のターンオーバーが正常に機能しなくなります。慢性的な疲労やストレスはコルチゾールなどのストレスホルモンを増やし、男性ホルモンの分泌を促進して口周りのニキビができやすい状態を作ります。運動不足による血行不良も、老廃物の排出を滞らせニキビの原因となります。

マスク・ヒゲ剃り・メイクによる刺激も要注意

マスクによる摩擦とムレ

日常的なマスク着用は、口周りの肌に大きな負担をかけます。マスクの着脱時の摩擦や、マスク内部の湿気と温度上昇によるムレは、雑菌が繁殖しやすい環境を作ります。また、マスクの繊維が肌に触れることで角質層が傷つき、バリア機能が低下します。特に、同じマスクを長時間使用したり、汚れたマスクを再使用すると、ニキビを悪化させる原因となります。

ヒゲ剃りによる肌への負担

男性の日常的なヒゲ剃りは、口周りのニキビの原因となることがあります。カミソリの刃が直接肌に触れることで角質層が削られ、バリア機能が低下します。切れ味の悪いカミソリやシェービングフォームを使わない剃り方は肌への負担が大きく、不衛生なカミソリは雑菌が傷ついた肌に侵入して炎症を悪化させます。ヒゲ剃り後の肌は敏感な状態なので、適切なアフターケアが必要です。医療脱毛でのヒゲの永久脱毛はとても効果的です。

メイクによる毛穴の詰まり

女性の場合、メイクが口周りのニキビの原因となることがあります。油分の多いファンデーションやコンシーラーを厚塗りすると毛穴が詰まりやすくなります。メイクを落とさずに寝たり、クレンジングが不十分だと毛穴に汚れが蓄積し、アクネ菌が繁殖します。一方で、メイクを落とす際に強くこすると肌に刺激を与え、バリア機能を低下させます。口周りは動きが多くメイクがよれやすく、メイク直しで何度も触れることで雑菌が付着しやすくなることにも注意が必要です。

食生活が与える影響と避けたい食品

胃腸への負担とニキビの関係

口周りのニキビは胃腸の機能低下と深い関わりがあります。暴飲暴食や偏食は胃腸に負担をかけ、消化不良を引き起こします。胃腸の働きが弱まると腸内環境が悪化し、便秘や老廃物の蓄積につながります。腸内で発生した有害物質は血液を通じて皮膚にも影響を及ぼし、ニキビや肌荒れとなって現れます。また、腸内環境の悪化は免疫力の低下も招き、ニキビが治りにくく繰り返しできやすい状態になります。

避けたい食品と摂りたい栄養素

避けたい食品: 揚げ物やファーストフードなど脂質の多い食品は皮脂の分泌を促進します。白米、パン、甘いお菓子などの高糖質食品は血糖値を急上昇させ、インスリンの分泌を通じて男性ホルモンの分泌を増やします。辛いスパイスやアルコールは胃腸に刺激を与え、炎症性のニキビを悪化させる可能性があります。

積極的に摂りたい栄養素:

ビタミンB群(豚肉、レバー、納豆、卵)は皮脂の分泌をコントロールし、肌の代謝を促進します。

ビタミンC(柑橘類、パプリカ、ブロッコリー)は抗酸化作用がありニキビの炎症を抑えます。

ビタミンE(ナッツ類、アボカド)は血行を促進し肌のターンオーバーを正常化します。

食物繊維(野菜、果物、海藻類)は腸内環境を整え、良質なタンパク質(鶏むね肉、魚、大豆製品)は肌の再生に必要です。

ストレスと自律神経の乱れによる影響

過度のストレスは口周りのニキビに大きな影響を与えます。ストレスを感じると体内ではコルチゾールというストレスホルモンが分泌され、これが男性ホルモンの分泌も促進します。その結果、皮脂の分泌が増加し、角質が厚くなって毛穴が詰まりやすくなります。また、慢性的なストレスは免疫機能を低下させ、アクネ菌に対する抵抗力が弱まります。

ストレスや不規則な生活は自律神経のバランスを崩します。交感神経が優位な状態が続くと血管が収縮し血行が悪くなり、肌に必要な栄養や酸素が届かなくなってターンオーバーが乱れます。また、自律神経の乱れはホルモンバランスにも影響を与えます。

睡眠不足は肌にとって大敵です。肌は睡眠中に修復・再生が行われるため、睡眠が不足すると肌のターンオーバーが正常に機能しなくなります。特に入眠後3時間の深い睡眠時に分泌される成長ホルモンは肌の修復に重要で、その不足はニキビの治りを遅くし、ニキビ跡も残りやすくします。睡眠不足はストレスホルモンの分泌を増やし免疫力を低下させるため、質の良い睡眠を十分に取ることが口周りのニキビ予防には不可欠です。

繰り返す口周りニキビの特徴と注意点

口周りのニキビが同じ場所に繰り返しできる理由には、いくつかの要因があります。一度ニキビができた場所は毛穴周囲の組織にダメージが残り、毛穴が詰まりやすい状態になっています。また、ニキビによる炎症で毛穴の構造が変化し皮脂が排出されにくくなったり、ニキビ跡の周辺は角質が厚くなりやすく新たなニキビの発生につながります。根本的な原因(ホルモンバランスの乱れ、食生活、ストレス)が解決されていない場合、表面的な治療だけでは再びニキビができてしまいます。

口周りのニキビは顔の中でも特に炎症が進行しやすい部位です。常に動きがあり食事や会話で刺激を受けやすく、無意識に手で触れたりマスクの摩擦があることで雑菌が付着しやすく炎症が悪化します。初期の白ニキビがすぐに赤く炎症を起こしたニキビや膿を持ったニキビに進行しやすいのはこのためです。

炎症が進行しやすいため、適切な治療を行わないとニキビ跡が残りやすいという特徴があります。特に炎症が真皮層まで達すると、色素沈着やクレーター状の凹みが残る可能性が高くなります。ニキビを潰したり無理に膿を出すと組織がさらに傷つき跡が残りやすくなるため注意が必要です。

口周りにできる皮膚トラブルで、ニキビと間違えやすいのが口唇ヘルペスです。口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスによる感染症で、唇や口の周りに小さな水ぶくれができます。ピリピリ・チクチクとした痛みを伴い、小さな水ぶくれが集まっているのが特徴です。原因が全く異なるため治療方法も異なり、ニキビケアを続けても改善しない場合は早めに皮膚科を受診しましょう。

やってはいけないNGケアとその理由

ニキビを潰す・触る: ニキビを潰すと毛穴の中の皮脂や膿が周囲の組織に広がり炎症が悪化します。爪や指に付着した雑菌が傷口から侵入して化膿を引き起こし、真皮層まで傷つけるとクレーター状のニキビ跡が残ります。無意識に顔を触る癖がある方は意識的に控えましょう。

過度な洗顔: 1日に何度も洗顔したり強くこすって洗うと、肌に必要な皮脂まで取り去りバリア機能を低下させます。すると肌は乾燥を防ごうとしてさらに皮脂を分泌し、かえってニキビができやすくなります。スクラブ入り洗顔料や洗顔ブラシでゴシゴシ洗うと角質層が傷つき炎症が悪化します。洗顔は朝晩2回、優しく丁寧に行いましょう。

油分の多いスキンケア: 油分の多いクリームやオイルは毛穴を詰まらせ、アクネ菌の餌となってニキビを悪化させます。ただし油分を全く使わないのも問題で、肌が乾燥するとバリア機能が低下します。ノンコメドジェニック処方の製品や油分の少ない乳液・ゲルを選びましょう。

刺激の強い化粧品の使用: アルコール濃度の高い化粧水やピーリング効果の強い製品を自己判断で頻繁に使用すると、肌に過度な刺激を与えバリア機能を低下させます。ニキビ肌は既に炎症を起こしているため、刺激の強い成分は炎症を悪化させる可能性があります。

不衛生な環境でのケア: 汚れたタオルやメイク道具を使い続けることもニキビを悪化させます。タオルやメイクブラシ、スポンジには雑菌が繁殖しやすいため定期的に洗濯・交換しましょう。また、枕カバーやシーツも週に1回以上交換することが重要です。

正しいスキンケアと保湿方法

優しく丁寧な洗顔

ニキビ肌のスキンケアは正しい洗顔から始まります。洗顔料をしっかり泡立て、泡立てネットを使うときめ細かい泡が簡単に作れます。泡を顔全体に優しく乗せ、指の腹を使って円を描くように洗います。決してゴシゴシこすらず、泡で洗うイメージで行いましょう。

洗顔の順番も重要です。皮脂の多いTゾーン(額・鼻)から泡を乗せ、次に頬、最後に乾燥しやすい口周りや目元に泡を乗せます。口周りは最後に短時間で洗うことで必要な皮脂を守ります。すすぎはぬるま湯(34〜36℃程度)で行い、髪の生え際や顎のラインは丁寧にすすぎましょう。洗顔後は清潔なタオルで優しく押さえるように水分を拭き取ります。

適切な保湿ケア

ニキビ肌でも保湿を怠ると肌の乾燥を招き、バリア機能の低下につながります。洗顔後はできるだけ早く化粧水で保湿し、手のひらに適量を取って優しくハンドプレスして肌になじませます。

化粧水だけでは水分が蒸発してしまうため、必ず乳液やジェルで蓋をしましょう。ニキビ肌には油分の少ない軽いテクスチャーの乳液やジェルがおすすめです。口周りは特に乾燥しやすいので重点的に保湿し、ニキビができている部分にはノンコメドジェニック処方の製品を選びましょう。

紫外線対策

紫外線はニキビの炎症を悪化させ、ニキビ跡の色素沈着を促進します。外出時は必ず日焼け止めを使用しましょう。ニキビ肌にはノンケミカル(紫外線散乱剤)タイプがおすすめで、SPF30〜50、PA+++程度で十分な防御効果が得られます。日焼け止めはこまめに塗り直すことが重要です。

皮膚科でできる治療と相談の目安

セルフケアで改善しない場合は専門医へ

正しいスキンケアや生活習慣の改善を行っても口周りのニキビが改善しない場合は、皮膚科での専門的な治療が必要です。特に以下のような症状がある場合は早めに受診しましょう。

  • ニキビが繰り返し同じ場所にできる
  • 炎症が強く、赤く腫れたり膿を持っている
  • ニキビ跡が残っている、または残りそうな状態
  • セルフケアを3ヶ月以上続けても改善しない
  • ニキビの数が増え続けている

早期に治療を開始することで、ニキビ跡を残さず短期間で改善できる可能性が高まります。

保険診療と自由診療

皮膚科では保険適用で外用薬(アダパレン、過酸化ベンゾイル、抗菌薬)、内服薬(抗菌薬、ビタミン剤、漢方薬)、面皰圧出などの治療を受けることができます。

しかし、保険診療で改善しない難治性のニキビや、より短期間で効果を実感したい方には、自由診療の治療が効果的です。

群馬県高崎市CLINIC Wでの高度なニキビ治療

当院では、医学博士号を取得し美容診療実績10,000件以上の経験豊富な院長が、一人ひとりの肌状態に合わせた最適な治療を提案します。保険診療では扱えない薬剤や最新の治療法を用いた、根本的なニキビ改善が可能です。

イソトレチノイン: 重度のニキビや難治性ニキビに対して高い効果を発揮する内服薬です。皮脂腺を縮小させ皮脂の分泌を抑制することで、ニキビの根本的な改善が期待できます。保険診療では使用できない薬剤ですが、繰り返すニキビに対して優れた効果が報告されています。当院では適切な管理のもと安全に使用できる体制を整えています。

アゼライン酸: 毛穴の詰まりを改善しアクネ菌の増殖を抑える外用薬です。炎症を抑える効果もあり、ニキビ跡の色素沈着の改善にも効果的です。刺激が少ないため敏感肌の方にも使用しやすい特徴があります。

ケミカルピーリング: 肌表面の古い角質を除去し毛穴の詰まりを改善します。肌のターンオーバーを促進することで、ニキビができにくい肌質へと導きます。当院では肌の状態に合わせてピーリング剤の種類や濃度を調整し、効果的かつ安全な治療を行っています。

エレクトロポレーション: 微弱な電流を使ってビタミンCやトラネキサム酸などの有効成分を肌の深部まで浸透させる治療です。炎症を抑え、ニキビ跡の改善にも効果的です。エステでのイオン導入より高い効果が得られます。

ディアリティーフェイスクリーム: 医療機関専売の高機能スキンケア製品です。肌のバリア機能を強化し、ニキビができにくい健康な肌へと導きます。自宅でのスキンケアに取り入れることで治療効果を高め維持できます。

面皰圧出(専門的処置): 医師が専用の器具を使ってニキビの芯を安全に取り除きます。清潔な環境で行われるため跡が残りにくく、早期改善が期待できます。

CLINIC Wの特徴

当院では保険診療と自由診療を組み合わせた総合的なニキビ治療を提供しています。

特に難治性のニキビや繰り返すニキビに対しては、イソトレチノインやアゼライン酸など自由診療でしか扱えない薬剤を用いた治療が可能です。これらの薬剤は保険診療では改善しなかったニキビに対しても高い効果が期待できます。

丁寧なカウンセリングを通じて患者様の不安や疑問を解消し、納得いただいた上で治療を進めていきます。群馬県高崎市で口周りのニキビにお悩みの方は、ぜひCLINIC Wにご相談ください。高崎駅から徒歩5分とアクセスも良好です。

まとめ

口周りのニキビは、ホルモンバランスの乱れ、皮脂の過剰分泌、生活習慣の乱れ、マスクやヒゲ剃りなどの物理的刺激、食生活、ストレスなど、複数の要因が複雑に絡み合って発生します。

同じ場所に繰り返しできやすく、炎症が進行しやすいという特徴があるため、早期の適切なケアが重要です。セルフケアの基本は、優しい洗顔、適切な保湿、紫外線対策、そして生活習慣の改善です。

しかし、セルフケアだけでは改善しない場合や、繰り返すニキビにお悩みの場合は、専門医による治療が効果的です。特に、保険診療で改善しない難治性のニキビには、イソトレチノインやアゼライン酸などの自由診療の薬剤が有効です。

群馬県高崎市のCLINIC Wでは、医学博士号を取得した経験豊富な院長が、最新の知見と高度な技術を駆使して、一人ひとりに最適なニキビ治療を提供しています。口周りのニキビでお悩みの方は、一人で悩まず、ぜひ当院にご相談ください。

適切な治療とケアで、ニキビのない健やかな肌を取り戻しましょう。

ドクター紹介

院長 高橋 渉

院長 高橋 渉

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資格

医学博士(東京大学)国際医学論文の執筆多数

所属学会

日本美容外科学会 正会員
日本美容皮膚科学会 正会員

年表

2008年 新潟大学医学部医学科 卒業
2010年 多摩総合医療センター ジュニアレジデント
その後、東京大学医学部附属病院 シニアレジデント、助教
2020年 大手美容外科 入職
その後、高崎院初代院長、品川院院長、技術指導医を歴任
2022年 東京美容医療クリニック、ウィクリニック勤務開始
2023年 吉祥寺アイビークリニック、盛岡美容外科 勤務開始
2024年 高崎でCLINIC Wを開業

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