2025.10.27

ヒアルロン酸とは?美容や医療での効果・種類・持続期間までわかりやすく解説

美容医療において「ヒアルロン酸」という言葉を耳にする機会は多いものの、実際にどのような成分なのか、どんな効果があるのか、詳しく理解している方は少ないかもしれません。この記事では、ヒアルロン酸の基本から美容医療での活用方法、効果の持続期間、リスクまで、群馬県高崎市のCLINIC Wが経験豊富な医師の視点から包括的に解説します。

ヒアルロン酸とは?成分の基本と体内での働き

ヒアルロン酸は、私たちの体内にもともと存在する物質であり、皮膚や関節、眼球などに広く分布しています。その最大の特徴は、驚異的な保水力です。

ヒアルロン酸の基本的な性質

ヒアルロン酸は「ムコ多糖類」と呼ばれる物質の一種で、透明なゼリー状の成分です。その保水力は非常に高く、わずか1グラムのヒアルロン酸で約6リットルもの水分を保持できると言われています。この優れた保水能力により、肌のみずみずしさや弾力性を維持する重要な役割を果たしています。

体内でのヒアルロン酸の働き

皮膚の構造において、真皮層の約70%はコラーゲン繊維で構成されており、そのコラーゲン繊維の隙間を埋めるように存在しているのがヒアルロン酸です。ヒアルロン酸は網目状に張り巡らされたコラーゲン繊維の間で水分を抱え込み、肌のハリや弾力を保つクッションのような役割を担っています。

加齢によるヒアルロン酸の減少

体内のヒアルロン酸量は年齢とともに減少していきます。赤ちゃんの頃を100%とすると、40代では約50%、60代では約25%にまで減少すると言われています。この減少が、肌のたるみやシワ、乾燥などのエイジングサインの一因となります。ヒアルロン酸が減少すると、肌は水分を保持する力が弱まり、コラーゲン繊維を支える力も弱まるため、肌の弾力が失われ、シワやたるみが目立つようになります。

ヒアルロン酸が美容に効果的とされる理由

ヒアルロン酸が美容分野で注目される理由は、その優れた保水力と、体内にもともと存在する成分であるという安全性の高さにあります。

高い保水力と保湿効果

ヒアルロン酸の保水力は、肌の乾燥を防ぎ、潤いのある状態を保つのに非常に有効です。肌が十分に潤っていると、バリア機能が正常に働き、外部刺激から肌を守ることができます。

安全性とアレルギーリスクの低さ

ヒアルロン酸はもともと人体に存在する成分であるため、アレルギー反応が起こりにくく、安全性が高いという特徴があります。注入によるヒアルロン酸治療は、効果を比較的すぐに実感できるという利点があります。また、万が一仕上がりに満足できない場合でも、ヒアルロニダーゼという酵素を注射することで分解・除去することが可能です。

ダウンタイムの少なさと即効性

切開を伴う施術と比較して、ヒアルロン酸注射はダウンタイムが短く、日常生活への影響が少ないという特徴があります。施術後すぐにメイクをして帰ることも可能で、施術直後から効果を実感できるため、満足度の高い治療として人気があります。

注入治療としてのヒアルロン酸の役割とは

美容医療におけるヒアルロン酸注入は、単なる「シワを埋める」だけではなく、顔全体のバランスを整え、若々しい印象を作り出す総合的なアンチエイジング治療です。

ボリュームロスの補填

加齢とともに、顔の皮下脂肪や骨が減少し、顔全体のボリュームが失われていきます。この「ボリュームロス」が、老けた印象を与える大きな原因となります。ヒアルロン酸注入は、失われたボリュームを補い、若々しい顔の立体感を取り戻す役割を果たします。

シワやたるみの改善

ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴラインなど、加齢によって現れる深いシワやたるみに対して、ヒアルロン酸を注入することで内側から持ち上げ、目立ちにくくすることができます。

輪郭形成・デザイン

顎や鼻、唇など、顔のパーツの形を整えたり、理想的な輪郭を作り出したりする造形的な役割もあります。骨格を変えることなく、顔立ちの印象を大きく変えることが可能です。注入されたヒアルロン酸は、周囲の組織に水分を引き寄せ、内側から肌の保湿状態を改善し、肌のハリや艶感の向上も期待できます。

ヒアルロン酸で期待できる効果と使用部位

ヒアルロン酸注入は、顔のさまざまな部位に対して幅広い効果をもたらします。

シワ・たるみの改善

ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴラインなど、加齢によって現れる深いシワに対して効果的です。鼻の横から口角に向かうほうれい線は最も人気の高い施術部位の一つで、内側から持ち上げることで若々しい印象になります。

目の下のくぼみ・クマ・涙袋

目の下のくぼみや黒クマに対してヒアルロン酸を注入することで、凹凸を滑らかにし、疲れた印象を改善できます。また、涙袋を形成することで、目元を華やかに見せる効果もあります。ただし、目の下は非常にデリケートな部位であり、高度な技術が必要です。

額・こめかみのボリュームアップ

額の横ジワや縦ジワ、くぼみに対してヒアルロン酸を注入することで、滑らかで丸みのある額を作ることができます。こめかみのくぼみも加齢により目立ちやすい部位で、ボリュームを持たせることで顔全体のバランスが整います。

鼻の造形

鼻筋を通したり、鼻先の形を整えたりする目的で使用されます。切開を伴う鼻整形と比較して、ダウンタイムが少なく、自然な仕上がりが期待できます。ただし、鼻は血管が豊富な部位であるため、経験豊富な医師による慎重な施術が必要です。

唇のデザイン

唇のボリュームを出したり、形を整えたりする目的で使用されます。ふっくらとした魅力的な唇を作ることができ、唇の縦ジワを目立たなくする効果もあります。デザイン性が非常に重要な部位であり、医師のセンスと技術が仕上がりに大きく影響します。

顎・フェイスラインの形成

顎先にヒアルロン酸を注入することで、シャープな顎のラインを作ったり、顎を前に出して横顔のバランスを整えたりすることができます。Eラインを整えることで、顔全体の印象が大きく変わります。

頬・貴族のボリューム改善

頬骨の下(貴族と呼ばれる部位)にヒアルロン酸を注入することで、若々しい頬のボリュームを取り戻し、ほうれい線やマリオネットラインを目立たなくする効果があります。貴族の施術は高度な技術を要するため、経験豊富な医師を選ぶことが重要です。

ヒアルロン酸注射の種類と特徴(粒子の大きさ・製剤ごとの違い)

ヒアルロン酸製剤には様々な種類があり、それぞれ特性が異なります。部位や目的に応じて、最適な製剤を選択することが重要です。

CLINIC Wで使用する厚生労働省承認ヒアルロン酸

当院では、厚生労働省の承認を受けたアラガン社製のヒアルロン酸製剤を中心に、厳選した製剤のみを使用しています。契約時に説明した内容・量を確実に使用しますので、ご安心ください。

アラガン社 ジュビダーム / VYCROSSシリーズ

世界的に信頼されているアラガン社のヒアルロン酸製剤は、部位や目的に応じて複数のラインナップがあります。

ボリューマ

最も広く使われてきたヒアルロン酸の一つです。こめかみなどの凹み、頬や顎などのボリューム改善に有用な製剤です。MD-codeと呼ばれる美容医学に基づいた注入法でもよく使用されます。

ボリフトXC

従来から広く使用されてきたボリューマと比較して、柔らかく肌馴染みのよい新製剤です。細かなシワやほうれい線、マリオネットラインなど、自然な仕上がりで修正できます。

ボルベラXC

とても柔らかく馴染みのいい製剤で、皮膚の浅いところへの注入に向いています。涙袋や口唇、目の下などの浅いシワや凹みの修正などに最適です。低濃度ヒアルロン酸でありながら1年程度の持続効果を実現しています。

ボラックス

同社ヒアルロン酸の中でも粘度の非常に高い製剤です。その形態保持性の高さから、フェイスラインや顎の形成に最適です。MD-codeと呼ばれる美容医学に基づいた注入法でもよく使用されます。

ボライトXC

新しい製剤で、アラガン社ヒアルロン酸の中で最も粘度が低い製剤です。顔や首の小ジワなど表面のへこみ修正や皮膚状態(保水性、弾力性等)の改善を目的としています。1回の施術で約9ヶ月間、保水性改善、弾力性や小ジワの改善が期待できます。

チャウム スタイル(韓国製ヒアルロン酸)

韓国一の実績をもつヒューゲル社のヒアルロン酸です。同社独自のBI-HEXA工法、微細粒子均一化工法により、自然なボリューム感と弾性を出せるヒアルロン酸製剤です。

製剤選びの重要性

同じヒアルロン酸でも、製剤によって硬さ、持続期間、仕上がりの質感が大きく異なります。医師は患者様の肌質、注入部位、希望する仕上がりなどを総合的に判断して、最適な製剤を選択します。経験豊富な医師ほど、様々な製剤の特性を理解し、適切に使い分けることができます。

ヒアルロン酸の効果が持続する期間と個人差

ヒアルロン酸注入の効果は永続的ではなく、半年から数年の時間をかけて徐々に吸収されていきます。持続期間を理解しておくことは、治療計画を立てる上で重要です。

一般的な持続期間

ヒアルロン酸注入の効果は、製剤や部位によって異なりますが、一般的に6ヶ月から18ヶ月程度持続します。多くの方は、年1〜2回程度の施術を受けることで、良好な状態を維持しています。

持続期間に影響する要因

使用する製剤の種類(高分子で架橋度が高い製剤ほど持続期間が長い)、注入部位(動きが少ない部位ほど長持ちしやすい)、注入量と深さ、個人の代謝などが影響します。代謝が活発な方、若い方、運動量が多い方などは、吸収が早い傾向があります。

メンテナンスのタイミング

完全に効果がなくなる前に、追加の施術を行うことで、常に良好な状態を保つことができます。多くの方は、効果が半分程度に減ったと感じるタイミングで次の施術を受けています。ヒアルロン酸は徐々に分解・吸収されていくため、「ある日突然元に戻る」というわけではなく、時間をかけてゆっくりと効果が薄れていきます。

副作用やダウンタイムなどのリスクについて

ヒアルロン酸注入は比較的安全性の高い施術ですが、医療行為である以上、リスクについて正しく理解しておくことが重要です。

一般的なダウンタイム

注射針の刺激により、軽度の腫れや赤みが生じることがありますが、通常は数時間から2〜3日程度で落ち着きます。内出血が生じた場合は1〜2週間程度で消失します。施術時間は10〜30分程度で、痛みは極細針の刺入時のみ軽度です。希望時には表面麻酔も使用できます。

稀に起こりうる合併症

しこりや凸凹、チンダル現象(青白く透けて見える)、アレルギー反応、感染、血管塞栓などが稀に起こりえます。特に血管塞栓は極めて稀ですが、最悪の場合、皮膚の壊死や失明などの重篤な合併症を引き起こす可能性があります。経験豊富な医師は、血管の走行を熟知しており、このようなリスクを最小限に抑える技術を持っています。

不適切な施術による問題

価格の安さだけでクリニックを選んだ場合、使い回しのヒアルロン酸使用による重大な衛生問題や、正規品ではない製剤の使用、経験不足の医師による施術などのリスクがあります。本来、ヒアルロン酸製剤は一人の患者様に対して使い切りが原則です。悪質なクリニックでのコスト削減目的の使い回しは、感染症のリスクを著しく高める行為であり、絶対に避けなければなりません。

リスクを最小限にするために

信頼できるクリニックと経験豊富な医師を選ぶことが何より重要です。カウンセリング時に、使用する製剤の種類、衛生管理体制、医師の経験などをしっかり確認しましょう。

他の美容施術(ボトックス・脂肪注入など)との違い

美容医療には様々な選択肢があり、それぞれに特徴があります。

ヒアルロン酸 vs ボトックス

ヒアルロン酸は「ボリュームを足す」ことで効果を発揮するのに対し、ボトックスは筋肉の動きを抑制することで効果を発揮します。ヒアルロン酸はほうれい線、頬、顎、鼻、唇など、ボリュームを出したい部位に適しており、ボトックスは額の横ジワ、眉間のシワ、目尻のシワなど、筋肉の動きが原因のシワに適しています。ヒアルロン酸は注入直後から効果が実感できますが、ボトックスは効果が現れるまで3〜7日程度かかります。

ヒアルロン酸 vs 脂肪注入

ヒアルロン酸は時間とともに吸収されますが、脂肪注入で定着した脂肪は半永久的に残ります。ただし、脂肪注入は脂肪を採取するための吸引が必要で、ダウンタイムも長くなります。ヒアルロン酸注入は注射のみで完了するため、手軽さが魅力です。

ヒアルロン酸 vs 糸リフト

ヒアルロン酸がボリュームを補うのに対し、糸リフトは物理的に皮膚を引き上げることでたるみを改善します。ヒアルロン酸は軽度から中等度のたるみやシワに適していますが、糸リフトはより進行したたるみに効果的です。

ヒアルロン酸注射が向いている人・向いていない人

向いている人

顔のシワが気になる方、キレイな輪郭を作りたい方、すぐに効果のわかるダウンタイムの少ない治療をしたい方、自然な若返りがしたい方、肌のハリが不足している方に適しています。切開手術に抵抗がある方や、効果を試してから長期的な施術を検討したい方にも最適です。

向いていない人

妊娠中・授乳中の方、注射部位に活動性の感染症や皮膚疾患がある方、過去にヒアルロン酸やリドカインにアレルギー反応が出た方、半永久的な効果を求める方などは、施術を控えるか慎重な判断が必要です。

まとめ:経験豊富な群馬県高崎市のCLINIC Wへご相談ください

ヒアルロン酸注入は、適切に行えば非常に効果的で安全性の高い美容医療です。しかし、その効果を最大限に引き出し、リスクを最小限に抑えるためには、クリニックと医師選びが何より重要です。

CLINIC Wのヒアルロン酸治療の特徴

1. 必要な治療のみをご提案

CLINIC Wでは、患者様に本当に必要な治療のみをおすすめします。過剰な施術を勧めることは一切ありません。お一人お一人の状態と希望に合わせた、オーダーメイドの治療プランをご提案いたします。

2. 正規品のみを使用

当院では、製造元の確認された正規のヒアルロン酸製剤のみを使用しています。出所不明の製剤や、安全性が保証されていない製剤は一切使用しません。

3. 徹底した衛生管理

ヒアルロン酸製剤や針、シリンジなどの使い回しは絶対に行いません。また、施術環境の衛生管理も徹底し、感染症のリスクを最小限に抑えています。

4. 豊富な経験と高い技術力

院長の高橋渉医師は、大手美容外科で院長・技術指導医として培った豊富な経験を持ち、美容診療実績は10,000件以上を誇ります。解剖学的知識に基づいた安全な注入技術と、高いデザイン力で、自然で美しい仕上がりを実現します。

5. 高度な施術にも対応

一般的なクリニックでは対応が難しい、貴族(頬骨下)へのヒアルロン酸注入や、デザイン性の高い鼻・唇の造形など、高度な技術を要する施術も安心してお任せいただけます。多くの経験から培った繊細な注入技術で、患者様の理想を実現します。

6. 丁寧なカウンセリング

カウンセリングでは、お一人お一人のお悩みやご希望を丁寧にお伺いし、最適な治療プランをご提案いたします。施術のメリットだけでなく、リスクや注意点についても包み隠さずお話しし、納得していただいてから施術を行います。

7. アクセスの良さ

JR高崎駅東口より徒歩5分と、通いやすい立地で駐車場も用意されています。定期的なメンテナンスや、万が一の際のアフターフォローにもすぐにお越しいただけます。

こんな方はぜひCLINIC Wへ

  • ヒアルロン酸注入が初めてで、安全で信頼できるクリニックを探している
  • 他院で施術を受けたが、仕上がりに満足できなかった
  • 貴族や鼻、唇など、デザイン性が重要な部位への注入を希望している
  • 正規品を使用し、衛生管理が徹底されたクリニックで施術を受けたい
  • 経験豊富な医師に、しっかりとしたカウンセリングを受けてから決めたい

美しさは、安全と信頼の上に

ヒアルロン酸注入は、正しく行えば素晴らしい結果をもたらす治療です。しかし、それは経験豊富な医師と、信頼できるクリニックがあってこそです。

CLINIC Wでは「優しい美容医療」をコンセプトに、安全性を第一に考えた美容医療をご提供しています。美しくなりたいという想いを、確かな技術で実現するお手伝いをさせていただきます。

ヒアルロン酸注入について少しでも気になることがあれば、まずはお気軽にご相談ください。カウンセリングだけのご来院も大歓迎です。あなたの理想の美しさを、一緒に実現しましょう。

ドクター紹介

院長 高橋 渉

院長 高橋 渉

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資格

医学博士(東京大学)国際医学論文の執筆多数

所属学会

日本美容外科学会 正会員
日本美容皮膚科学会 正会員

年表

2008年 新潟大学医学部医学科 卒業
2010年 多摩総合医療センター ジュニアレジデント
その後、東京大学医学部附属病院 シニアレジデント、助教
2020年 大手美容外科 入職
その後、高崎院初代院長、品川院院長、技術指導医を歴任
2022年 東京美容医療クリニック、ウィクリニック勤務開始
2023年 吉祥寺アイビークリニック、盛岡美容外科 勤務開始
2024年 高崎でCLINIC Wを開業

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