
二重埋没法とは
埋没法は、二重まぶたをつくる美容整形の手術のひとつです。切開や縫合をすることなく、特殊な糸を使って、瞼の皮膚とまぶたの裏の組織を結ぶことで二重のラインを作る方法です。切開法と比較して、手術時間が短く、ダウンタイムも比較的短いことから、多くの方に選ばれています。
埋没法には主に以下のような特徴があります:
- 低侵襲性: 皮膚を切開しないため、体への負担が小さい
- 手術時間の短さ: 通常20分程度で完了
- 調整可能: 結果に満足できない場合、糸を取り除き修正することも可能
- 自然な仕上がり: 完成するとよくみてもわからないほどの自然な二重ラインが作れる
- 比較的短いダウンタイム: 切開法と比べて回復が早い
特に「ダウンタイムの短さ」は埋没法の大きなメリットの一つです。しかし、「短い」とはいえ、適切なケアと注意が必要な期間があることを理解しておくことが重要です。
埋没法のダウンタイムの特徴
埋没法のダウンタイムには、以下のような特徴があります:
1. 腫れ
埋没法は切開しないものの、局所麻酔や針や糸を通す際に組織に刺激を与えるため、手術後には腫れが生じます。腫れの程度は個人差がありますが、一般的に手術直後から24〜48時間がピークとなり、その後徐々に引いていきます。
2. 内出血
糸を通す際に、小さな血管を傷つけることで内出血が生じることがあります。これは紫色や青色の変色として現れ、通常1〜2週間程度で徐々に黄色く変化して消えていきます。
3. 違和感
新しく形成された二重ラインにより、まぶたに違和感やつっぱり感を感じる方も多いです。これは糸が定着して組織が馴染むまでの一時的なものであり、通常は1-2週間で軽減していきます。
4. 目の開閉のしづらさ
手術直後は腫れや縫合の影響で、目の開閉がスムーズにできないことがまれにあります。特に、朝起きたときの目の開けづらさや目やにを訴える方もわずかにいます。
5. 左右差
初期段階では腫れの程度に左右差が出ることがあり、二重ラインにも一時的な非対称性が見られることがあります。これは腫れが引いて、1ヶ月ほどが経過するまでに改善されることがほとんどです。
ダウンタイムの期間と経過
埋没法のダウンタイムは、一般的に以下のような経過をたどります:
手術当日
- 腫れが徐々に出始める
- 軽度の痛みや違和感がある
- 内出血が見られることもある
- 目の開閉に若干の違和感を感じる
1〜3日目
- 腫れがピークに達する(特に朝起きた直後)
- 内出血が目立ち始める場合も
- 違和感や痛みは継続するが徐々に和らぐ
- まぶたの重たさを感じる
4〜7日目
- 腫れが徐々に引き始める
- 内出血は色が変化し始める(紫→青→黄色)
- 違和感は残るものの、日常生活への支障は少なくなる
- 二重ラインの食い込みがやや強調されて見える時期
1〜2週間
- 腫れはかなり引くが、完全には消えていない
- 内出血は黄色く変化し、薄くなっていく
- 二重ラインが少しずつ自然になってくる
- メイクで隠せる程度になる
3〜4週間
- 腫れはほぼ引く
- 内出血はほとんど消失
- 違和感もかなり軽減
- 二重ラインが安定し始める
1〜3ヶ月
- 外見上はほぼ完成形に近づく
- 時々感じていた違和感もほとんどなくなる
- 組織と糸が馴染んで自然な二重に
実際のダウンタイム期間は、個人の回復力や施術内容、施術時の状態によって異なります。特に、以下の要因がダウンタイムの長さに影響します:
- 年齢: 若い方が回復が早い傾向にある
- 皮膚の厚さ: 薄い皮膚の方が回復が早い場合が多い
- 埋没法の種類: 従来の点どめに比べて、新しい線留め(自然癒着法や裏留めのシークレット法)では腫れやダウンタイムが軽い
- 施術前や施術中の状態: もともと腫れやすい体質や施術時に力が入ってしまった方は回復に時間がかかることも
- 術後のケア: アフターケアであるクーリングや漢方薬、医療用LED(KOライト)などを適切に行うことで回復期間を短縮できる
ダウンタイムを短くする方法
埋没法のダウンタイムを少しでも短くするためには、術前・術後の対策が重要です。以下に効果的な方法をご紹介します。
術前の対策
- 血行を促進する食品の摂取を控える
- 手術の数日前から、ニンニク、生姜、ウコン、アルコールなどの血行促進作用のある食品の摂取を控えましょう。これにより、術中・術後の出血や内出血のリスクを減らせます。
- 抗凝固作用のある薬やサプリメントを避ける
- アスピリン、イブプロフェンなどの非ステロイド性抗炎症薬や、ビタミンE、オメガ3脂肪酸のサプリメントは、手術の2週間前から控えましょう。
- 喫煙を控える
- たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させ、回復を遅らせます。最低でも手術の2週間前から禁煙することをおすすめします。
- 十分な睡眠と水分摂取
- 手術前の数日間は十分な睡眠をとり、水分をしっかり摂取して体調を整えておきましょう。
- 信頼できる医師・クリニックの選択
- 経験豊富な医師による施術は、術後の腫れや内出血が少ない傾向にあります。事前のカウンセリングをしっかり行い、実績のある医師を選びましょう。埋没症例数3,000例を超える当院の手法では、ダウンタイムを徹底的に低減しており、早い時期に完成する埋没法が人気です。
術後の対策
- アイスパックによる冷却
- 手術直後から48時間は、15分間の冷却と15分間の休憩を繰り返すことで、腫れや内出血を抑制できます。ただし、氷を直接皮膚につけるのは避け、清潔なタオルで包んで使用しましょう。当院の目元安心セットに含まれるアイスノン入りマスクは冷却に便利です。
- 手術直後から48時間は、15分間の冷却と15分間の休憩を繰り返すことで、腫れや内出血を抑制できます。ただし、氷を直接皮膚につけるのは避け、清潔なタオルで包んで使用しましょう。当院の目元安心セットに含まれるアイスノン入りマスクは冷却に便利です。
- 就寝時の枕元を高くする
- 手術後数日間は、頭部を心臓より高い位置に保つことで、血液やリンパ液の滞りを防ぎ、腫れの軽減につながります。
- 激しい運動と入浴は控える
- 手術後1週間程度は激しい運動を避け、入浴は医師の指示に従いましょう。シャワーは問題ないことが多いですが、熱いお湯は血行を促進するため避けるのが無難です。
- 適切な洗顔とスキンケア
- 手術後は優しく洗顔し、医師から処方された軟膏や薬を指示通りに使用しましょう。強くこすったり、刺激の強い化粧品は避けてください。
- 保湿と紫外線対策
- 術後の肌は乾燥しやすく、紫外線の影響も受けやすいため、適切な保湿と紫外線対策を行いましょう。ただし、使用する製品は医師に確認してください。
- 十分な休息と睡眠
- 回復期間中は体に負担をかけず、十分な休息と睡眠をとることが重要です。睡眠不足はむくみの原因となり、回復を遅らせます。
- 食事と水分摂取に注意
- 塩分の多い食品は体内に水分を溜め込む原因となるため控え、新鮮な野菜や果物、良質なタンパク質を摂るよう心がけましょう。適切な水分摂取も重要です。
- 医師の指示を守る
- 処方された薬の服用、通院スケジュールなど、医師の指示を必ず守りましょう。何か異常を感じた場合は、すぐに医師に相談することが大切です。
ダウンタイム中にやってはいけないこと
ダウンタイム中に以下の行為は避けるべきです:
1. 激しい運動やスポーツ
手術後2週間程度は、激しい運動やスポーツは避けましょう。特にジョギング、水泳、ウェイトトレーニングなどは血圧上昇や負担増加につながり、腫れの悪化や糸のずれを引き起こす可能性があります。軽いウォーキング程度の運動なら、術後3〜4日経過してから徐々に始められます。
2. 目をこする・強く押す
術後は目元が痒くなることもありますが、目をこすったり強く押したりすると、糸がずれたり、腫れや内出血が悪化したりする可能性があります。どうしても痒い場合は、清潔な指で軽く押さえるにとどめましょう。なお、落ち着いてからも目を強くこすることは二重が取れやすくなる原因となります。
3. うつ伏せで寝る
うつ伏せの姿勢は、目元に圧力がかかり、腫れの悪化や糸のずれにつながります。術後2週間程度は極力仰向けか、軽く枕を高くした状態で寝ることをおすすめします。
4. 過度の飲酒
アルコールは血管を拡張させ、腫れや内出血を悪化させる可能性があります。また、飲酒によって注意力が低下し、無意識に目をこすってしまうリスクも高まります。術後1週間程度は、飲酒は控えましょう。
5. サウナやホットヨガ
高温の環境は血行を促進し、腫れを悪化させる恐れがあります。また、汗をかくことで目の周りに刺激を与えかねません。術後2週間程度は、サウナやホットヨガなどの高温環境は避けましょう。
6. 早期のメイク再開
医師の指示がない限り、手術当日はメイクを控えましょう。特にアイメイクは目元に刺激を与え、感染リスクを高める可能性があります。メイクを再開する際も、優しく塗布し、優しくクレンジングすることを心がけましょう。裏留めシークレット法では、術当日からメイクするいことが可能です。
7. コンタクトレンズの装用
術後数日程度はコンタクトレンズの装用を避け、可能であれば眼鏡を使用しましょう。コンタクトレンズの着脱は目に刺激を与え、回復を遅らせる恐れがあります。
8. 長時間のスマホやPC使用
目の疲労を避けるため、術後しばらくは長時間のスマホやPCの使用は控えめにしましょう。どうしても使用する必要がある場合は、こまめに休憩を取り、目の乾燥を防ぐために意識的にまばたきをするよう心がけましょう。
9. 過度の紫外線曝露
紫外線は傷の治癒を遅らせ、色素沈着の原因にもなります。術後1ヶ月程度は、強い日差しを避け、外出時はサングラスや帽子を使用して目元を保護しましょう。
10. 医師の指示なしでの薬の使用
目薬やクリームなど、医師に処方されていない薬品を自己判断で使用することは避けましょう。特に、ステロイド系の薬品は治癒を遅らせる可能性があります。
埋没法と切開法のダウンタイムの違い
埋没法と切開法では、ダウンタイムに明確な違いがあります。ここでは、両者を比較し、その特徴を解説します。
埋没法のダウンタイム
- 期間: 一般的に1〜2週間程度
- 腫れ: 術後3〜4日がピークで、1週間程度で目立たなくなることが多い
- 内出血: 生じても軽度で、1〜2週間で消失することが多い
- 痛み: 軽度の痛みやつっぱり感が数日間続く程度
- 日常生活への復帰: 術後数日で可能なことが多い
- メイク再開: 医師の指示により、術後1週間程度から可能なケースが多い
切開法のダウンタイム
- 期間: 一般的に1-2ヶ月程度
- 腫れ: 術後1週間近くがピークで、2週間以上続くことがある
- 内出血: 埋没法より顕著で、2〜3週間以上続くことも
- 痛み: 切開による痛みが数日間続き、抜糸の際にも痛みを伴うことがある
- 日常生活への復帰: 術後1週間程度が目安
- メイク再開: 医師の指示により、抜糸後(術後7〜10日)から可能なケースが多い
選択の際の考慮点
どちらの方法を選ぶかは、以下のような点を考慮して決めるとよいでしょう:
- 希望する二重ラインの持続性
- 埋没法は比較的短期間(数年)で効果が薄れることがあるのに対し、切開法は半永久的な効果が期待できます。
- 仕事や学校の都合
- 短期間でのダウンタイムが必要な場合は埋没法、長期休暇が取れる場合は切開法も選択肢に入れられます。
- まぶたの状態
- まぶたの脂肪が多い、皮膚が厚い、眼瞼下垂などの特徴がある場合、切開法の方が理想的な仕上がりになることがあります。
- 過去の手術経験
- 過去に埋没法を受けたことがある場合、組織に癒着が生じている可能性があり、新たな埋没法の効果が得られにくいことがあります。
- 費用
- 一般的に埋没法の方が切開法より費用が抑えられます。ただし、埋没法は効果の持続期間が短いため、長期的に見ると複数回の施術が必要になる可能性があります。
どちらの方法も、事前に医師としっかりとカウンセリングを行い、自分の目の状態や希望する仕上がり、ライフスタイルに合った選択をすることが重要です。
ダウンタイムに関するよくある質問
Q1: 埋没法の手術後、いつから仕事や学校に復帰できますか?
A: 個人差はありますが、基本的に仕事や学校を休む必要はありません。ただし、人前に出る仕事や、目元が注目されやすい職業の方は、1週間程度の休みを取ることをおすすめします。腫れや内出血が気になる場合は、サングラスやメガネで目立たなくすることもできます。
Q2: 埋没法の効果はどのくらい持続しますか?
A: 埋没法の効果は個人差がありますが、一般的に数年程度持続すると言われています。まぶたの皮膚の厚さ、脂肪量、埋没法の種類などによって変わります。自然癒着法やシークレット法などの線留めは従来の点留めより持続力が長い手法です。
Q3: 術後の腫れが左右で違いますが、正常ですか?
A: 術後の腫れに左右差が出ることは珍しくありません。片方のまぶたの方が腫れやすい、内出血しやすいという個人差があります。ただし、極端な左右差や、片方だけが痛む、熱を持つなどの症状がある場合は、医師に相談すべきサインかもしれません。
Q4: 術後に糸が見えることはありますか?
A: 適切に施術された場合、糸自体が表面から見えることはほとんどありません。ただし、腫れが引いた後、まぶたを引っ張ったときに糸の通った部分が少しくぼんで見えることはあります。これは時間の経過とともに目立たなくなっていきます。もし明らかに糸が露出しているようであれば、医師に相談してください。
Q5: 埋没法のダウンタイム中に飛行機に乗ることはできますか?
A: 短時間のフライトであれば、術後48時間経過していれば基本的に問題ありません。ただし、気圧の変化で腫れが悪化する可能性があるため、長時間のフライトは術後1週間程度経ってからの方が安心です。フライト中は目を乾燥から守るため、人工涙液の使用をおすすめします。
Q6: 術後にシャワーを浴びても大丈夫ですか?
A: 術後当日からシャワーを浴びることは可能です。ただし、目に直接水がかからないよう注意し、シャワーの温度は熱すぎないようにしましょう。熱いお湯は血行を促進し、腫れを悪化させる可能性があります。また、洗顔料が目に入らないよう十分注意してください。入浴(湯船につかること)は、医師の指示に従い、通常は術後3〜4日経ってからにしましょう。
Q7: 埋没法のダウンタイム中に運動はできますか?
A: 軽いウォーキング程度なら術後3〜4日から可能ですが、ジョギング、水泳、筋トレなどの激しい運動は、術後2週間程度は避けるべきです。運動により血圧が上昇すると、腫れの悪化や内出血のリスクが高まります。また、汗が目に入ると刺激になるため注意が必要です。運動再開の時期は医師に確認しましょう。
Q8: 埋没法後にメイクはいつから可能ですか?
A: 一般的に、術後7〜10日程度経過してから、医師の許可のもとメイクを再開できることが多いです。ただし、最初はベースメイクから始め、アイメイクは更に数日様子を見てから行うのが無難です。メイク用品は清潔なものを使い、クレンジングも優しく行うことを心がけましょう。
Q9: 術後の内出血はどのように隠せますか?
A: 医師の許可があれば、グリーンベースのコンシーラーで内出血の赤みや紫みを中和し、その上から肌色のコンシーラーを重ねると効果的です。ただし、傷口が完全に閉じていることを確認しましょう。また、大きめのサングラスやメガネで目立たなくすることもできます。内出血は通常1〜2週間程度で自然に消失します。
Q10: 埋没法の糸が取れる感覚がありますが、正常ですか?
A: 術後1〜2週間は、まばたきの際に「引っかかる感じ」や「つっぱり感」を感じることがありますが、これは正常な感覚
まとめ
埋没法は、切開法に比べて低侵襲で回復が早い二重整形法ですが、適切なダウンタイムの過ごし方が美しい仕上がりと快適な回復につながります。以下に、本記事の重要ポイントをまとめます:
1. ダウンタイムの基本
- 埋没法のダウンタイムは通常1〜2週間程度
- 腫れのピークは術後24〜48時間
- 内出血は1〜2週間かけて徐々に消失
- 個人差があり、皮膚の薄さや埋没法の種類によって回復速度が異なる
2. ダウンタイムを短くするコツ
- 術前からの準備(血行促進食品や薬の摂取を控える)
- 術後の適切な冷却と安静
- 頭部を高くして休む習慣
- 塩分控えめの食事と十分な水分摂取
- 医師の指示に従った適切なケア
3. ダウンタイム中の注意点
- 激しい運動や目をこする行為は避ける
- うつ伏せ寝、サウナ、長時間の入浴は控える
- 適切な時期までメイクやコンタクトレンズの使用を控える
- 紫外線対策を徹底する
- 十分な休息と睡眠をとる
4. 腫れや内出血への対処法
- 適切なタイミングでの冷却と温熱療法の切り替え
- リンパの流れを促進する軽いマッサージ
- むくみ対策の食事と水分摂取
- 医師の許可があれば、カバーメイクの活用
5. 医師との連携
- 異常を感じた場合は早めに相談
- 定期的な通院と経過観察
- 薬やケア用品は医師の指示に従って使用
埋没法のダウンタイムは、事前の準備と適切な術後ケアによって大きく左右されます。本記事で紹介した方法を実践し、医師のアドバイスに従うことで、より快適な回復期間を過ごし、美しい二重を手に入れることができるでしょう。
また、埋没法を検討される際は、信頼できる医師との十分なカウンセリングを行い、自分の目の状態や生活スタイルに合った施術方法を選択することが大切です。美しい目元は、適切な施術と丁寧なアフターケアから生まれます。
最後に、埋没法は比較的ダウンタイムが短いとはいえ、手術である以上リスクも伴います。経験豊富な医師のもとで施術を受け、適切なケアを行うことで、安全かつ満足のいく結果を得られることを願っています。