2025.11.7

ボトックスのデメリットとは?後悔しないために知っておきたい副作用・注意点を徹底解説

「プチ整形」として人気のボトックス注射。手軽にシワを改善でき、ダウンタイムも少ないことから、多くの方が美容クリニックで最初に受ける施術の一つです。世界中で年間460万人以上が受けており、安全性と効果が確立された治療法として知られています。

しかし、「表情が不自然になった」「効果が思ったより続かない」「頭痛がする」といった声も少なくありません。ボトックスは適切に行えば非常に安全で効果的な治療ですが、デメリットやリスクを正しく理解せずに施術を受けると、後悔する可能性があります。

本記事では、群馬県高崎市の美容皮膚科CLINIC Wが、ボトックスのデメリット・副作用・注意点について正直に解説します。メリットだけでなく、デメリットもしっかり理解した上で、後悔のない治療選択をしていただければと思います。

ボトックスとは?あらためて基本をおさらい

デメリットを理解する前に、まずはボトックスの基本をおさらいしましょう。

ボトックスの正体

ボトックスとは、ボツリヌス菌から抽出されたA型ボツリヌストキシンを医療用に精製した薬剤です。人体に悪影響が出ないように加工・調整されており、極めて安全性が高い製剤です。日本でも20年以上前から医療現場で使用されています。正式には「ボトックス」はアラガン社の製品名で、当院では厚生労働省認可のボトックスビスタと韓国KFDA認可のボツラックスを使用しています。

ボトックスの作用機序

ボトックスは神経伝達物質(アセチルコリン)の放出を一定期間抑制し、筋肉の収縮を一時的に抑制します。これにより表情筋によるシワの形成を防ぎます。効果は3〜4ヶ月程度持続します。

ボトックスの主な用途

表情ジワの改善(額、眉間、目尻)、エラへの小顔効果、多汗症治療、ガミースマイルの改善、首のシワ改善、肩こり改善など、幅広い用途で使用されています。

ボトックスの主なデメリットと副作用について

ボトックスは安全性の高い治療ですが、デメリットや副作用も存在します。

効果が一時的である

最も大きなデメリットは、効果が3〜4ヶ月程度で消失することです。効果を維持するには定期的な注射が必要となり、長期的には費用がかさみます。一度始めると「やめられない」と感じる方も多く、継続的な通院と費用の負担を理解しておく必要があります。

即効性がない

注射してすぐに効果が現れるわけではなく、3〜5日目から効果を実感し始め、1〜2週間後にピークを迎えます。「明日イベントがあるから今日注射したい」という希望には応えられません。

一般的な副作用

内出血(2〜3日〜1週間程度、メイクでカバー可能)、腫れ・むくみ(1〜2日程度)、吐き気・めまい・体調不良(安静にしていれば1日程度で軽減)などが起こることがあります。これらは時間の経過とともに自然に改善します。

筋肉の働きが抑制されることによる違和感

ボトックスを表情筋に注射すると、筋肉の動きがいつものようにはできなくなるため違和感を感じる方もいます。特に初めて施術を受ける方は「失敗した」と感じることがありますが、多くの場合1〜2週間で慣れます。

表情が不自然になるリスクとその原因

「ボトックスで表情が不自然になった」という声は最も心配されるデメリットの一つです。

表情が無くなる・乏しくなるケース

医師が使用量や注入部位を誤った場合に起こります。適切な注入量を見極めて正しく注入することが求められます。経験豊富な医師による、お一人お一人の顔の動きを観察したオーダーメイド治療で、こういったケースは起こりにくくなります。

表情に違和感が出るケース

注入量が多かった場合や、適正な回数や頻度を超えて受けた場合に起こります。医師の指示に従った治療計画が重要です。「自然な仕上がり」か「しっかりとした効果」か、カウンセリング時にしっかりと相談することが重要です。

左右非対称になるケース

人間の顔は元々左右完全に対称ではありません。左右の筋肉の強さや動きが異なる場合、同じ量を注入しても左右差が出ることがあります。経験豊富な医師は筋肉の動きを観察し、左右差を考慮して注入量を調整します。

まぶたが重くなる・目が小さくなるケース

ボトックスを眉間や額に打つと、「目が小さくなった」「目が重い」と訴える方がいます。特に「眼瞼下垂」の傾向がある方は、額の筋肉を使って目を開けていた動きができなくなり、目が開きにくくなります。CLINIC Wでは事前に眼瞼下垂の傾向を診察し、該当する方にはボトックス注射は行いません。医師の正しい診断で防げるリスクです。

注入量や部位によっては頭痛や違和感が出ることも

ボトックス注射後に頭痛や違和感を訴える方もいます。

頭痛が起こるメカニズム

額や眉間にボトックスを注射した場合、まれに頭痛が起こることがあります。注射した筋肉の動きが抑制され、他の筋肉が代償的に働こうとするために起こります。多くの場合1〜2週間で自然に改善します。元々緊張型頭痛を持っている方は事前に医師に相談してください。

咬筋(エラ)への注射による噛みにくさ

エラの張りを改善するため咬筋にボトックスを注射した場合、硬いものが噛みにくくなることがあります。通常は1〜2週間で慣れますが、食事に支障が出るほどの場合は注入量が多すぎた可能性があります。

首への注射による嚥下困難

首のシワ改善や肩こり改善のために首にボトックスを注射した場合、まれに飲み込みにくさ(嚥下困難)を感じることがあります。経験豊富な医師が適切な量を注入すれば、このようなリスクは最小限に抑えられます。

効果が切れるとどうなる?元に戻るだけ?

「ボトックスをやめると、かえってシワが増えるのでは?」と心配される方も多いですが、実際はどうなのでしょうか。

効果が切れると元の状態に戻る

ボトックスの効果は時間の経過とともに消失し、元のシワのある状態に戻ります。やめたことで何らかの反動が出るわけではありません。

長期間使用後にやめた場合の心理的ショック

例えば30代から50代まで治療を続けてやめた場合、シワが出てショックを受ける方もいます。それは年齢相応の自然なシワが出てきたにすぎません。年齢なりの老化を心理的に受け入れられるかどうかが重要になります。

継続使用による予防効果

定期的にボトックスを打ち続けることで、表情筋の動きが抑制され、深いシワが刻まれることを予防できます。継続使用することで、やめた後も同年代の方と比べてシワが少ない状態を保てる可能性があります。

頻繁な施術による抗体の問題と効きづらくなるケース

ボトックスを長期間繰り返し行うことで起こりうる問題についても知っておく必要があります。

抗体ができて効果が薄れる可能性

ボトックスを打ち続けることで、体内に抗体ができ効果が薄れる場合があります。ただし、抗体ができる確率は非常に低く(1%未満)、適切な間隔で適切な量を使用していれば、ほとんど問題になりません。抗体ができやすい条件は、短期間に頻繁に注射を繰り返す、一度に大量注射をする、不純物の多い製剤を使用する、などです。

・短期間に頻繁に注射を繰り返す(推奨間隔の3ヶ月未満で繰り返す)

・一度に大量の注射をする

・不純物の多い製剤を使用する

製剤の選択が重要

厚生労働省認可のボトックスビスタは不純物が少ないため抗体ができにくく、長期間使用できる優れた製剤です。安価な製剤の中には不純物が多く、抗体ができやすいものもあります。

適切な間隔を守ることが重要

抗体の形成を防ぐため、適切な間隔(最低でも3ヶ月)を空けることが推奨されます。効果が切れても、早期の追加注入は避けるべきです。

長期使用に関する安全性

ボトックスを長期間繰り返し行っても特に問題は起きません。保険診療で数十年間使用し続けているケースもあり、美容医療の学会でも長期使用に関する問題は報告されていません。

ひとつのクリニックで効果を見ながら継続することの大切さ

ボトックス治療で重要なのは、同じクリニック、同じ医師のもとで継続的に治療を受けることです。初回の治療で効果を確認し、2回目以降は前回の効果を踏まえて注入量や部位を微調整していきます。医師が患者様の筋肉の動きや効果の出方を継続的に把握することで、より自然で満足度の高い仕上がりが実現できます。クリニックを転々とすると、毎回初めからのカウンセリングとなり、最適な治療計画を立てることが難しくなります。

安価すぎるボトックスのリスクと見極めポイント

「ボトックス1部位2,980円」など、極端に安い料金には理由があり、リスクも存在します。

安価なボトックスのリスク

品質の劣る製剤の使用、不適切な保管による効果低下、経験不足の医師による施術、過度に希釈された製剤、極端に短いカウンセリング時間などのリスクがあります。これらにより効果が不安定で副作用のリスクも高まります。

適正価格の目安

厚生労働省認可のボトックスビスタを使用した場合、1部位あたり10,000〜30,000円程度が適正価格です。極端に安い場合は注意が必要です。

見極めポイント

使用する製剤の明記、医師の経験や実績の明確さ、十分なカウンセリング時間、アフターケア体制、透明な料金体系を確認しましょう。

デメリットを防ぐために重要な医師選び

ボトックスのデメリットやリスクの多くは、適切な医師選びによって防ぐことができます。

医師の経験と実績

ボトックス治療は医師の技術により結果が大きく左右されます。美容医療の経験年数、症例数、学会発表などの実績を確認しましょう。

カウンセリングの質

十分な時間をかけた説明、筋肉の動きの詳細な観察、リスクの正直な説明があるか確認しましょう。

使用薬剤と設備

厚生労働省認可の製剤使用、適切な温度管理、清潔な環境を確認しましょう。

アフターケア体制

治療後の経過観察、トラブル時の対応、リタッチ保証を確認しましょう。

CLINIC Wの取り組み

当院では、美容診療実績10,000件以上の院長が、お一人お一人の顔の動きをしっかりと観察し、オーダーメイドでカスタマイズした治療を行います。画一的な治療ではなく、筋肉の強さや動き方は人それぞれ異なるため、患者様に合わせた注入量と注入部位を決定します。このオーダーメイドボトックスは当院で最も人気のあるメニューです。また、オプション代なしで極細34G針を使用し、最大限痛みに配慮した日本最高レベルに痛くないボトックス注射を実現しています。製剤の温度管理を徹底し、効果の確実性を保証しています。ボトックスビスタについては1ヶ月以内の無料リタッチ保証を提供しています。

ボトックスが向いていない人の特徴

すべての人にボトックスが適しているわけではありません。以下に該当する方は慎重に判断する必要があります。

深いシワや皮膚のたるみが主な悩みの方

既に深く刻まれたシワや皮膚のたるみには、ボトックスの効果は限定的です。ヒアルロン酸注射やリフトアップ治療との併用が効果的です。

表情を豊かに保ちたい方

ボトックスは筋肉の動きを抑制するため、豊かな表情を重視される方(俳優、アナウンサーなど)には適さない場合があります。

継続治療が困難な方

定期的な通院が必要なため、時間的・経済的に継続が困難な方には向いていません。

妊娠・授乳を予定している方

妊娠中・授乳中は治療を避ける必要があります。近い将来の妊娠を予定している方には適しません。

以下の方は治療を受けられません

筋疾患(重症筋無力症など)、ボツリヌス製剤アレルギー、感染症、抗凝固薬服用中の方(医師に要相談)は治療を受けられません。

まとめ

ボトックスは適切に行われれば非常に安全で効果的なアンチエイジング治療ですが、デメリットや注意点を理解しておく必要があります。

主なデメリット:

・効果が3〜4ヶ月と一時的で、継続的な費用がかかる

経験豊富で信頼できる医師を選び、十分なカウンセリングを受けましょう。厚生労働省認可の製剤使用を確認し、料金の安さだけで選ばず、リスクとメリットを理解した上で判断することが重要です。

・経験豊富で信頼できる医師を選ぶ

・十分なカウンセリングを受ける

・厚生労働省認可の製剤を使用しているか確認する

・料金の安さだけでクリニックを選ばない

・リスクとメリットを理解した上で判断する

・適切な間隔を守って施術を受ける

CLINIC Wでは、デメリットやリスクについてもしっかりと説明し、患者様に十分理解していただいた上で治療を行うことを重要視しています。美容診療実績10,000件以上の経験豊富な院長が、お一人お一人に最適な治療プランをご提案いたします。

ボトックス治療をご検討の方は、まずはお気軽にカウンセリングにお越しください。メリットだけでなくデメリットも正直にお伝えし、あなたに最適な治療法をご提案いたします。

群馬県高崎市でボトックス治療をお考えなら、CLINIC Wまでご相談ください。

ドクター紹介

院長 高橋 渉

院長 高橋 渉

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資格

医学博士(東京大学)国際医学論文の執筆多数

所属学会

日本美容外科学会 正会員
日本美容皮膚科学会 正会員

年表

2008年 新潟大学医学部医学科 卒業
2010年 多摩総合医療センター ジュニアレジデント
その後、東京大学医学部附属病院 シニアレジデント、助教
2020年 大手美容外科 入職
その後、高崎院初代院長、品川院院長、技術指導医を歴任
2022年 東京美容医療クリニック、ウィクリニック勤務開始
2023年 吉祥寺アイビークリニック、盛岡美容外科 勤務開始
2024年 高崎でCLINIC Wを開業

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