2025.10.10

ニキビ跡の治し方|色素沈着・クレーター・赤み別の対策と医療治療を徹底解説

ニキビが治った後も跡が残ってしまい、お悩みの方は少なくありません。ニキビ跡には赤み・色素沈着・クレーターなど様々なタイプがあり、それぞれに適したケアや治療法があります。この記事では、群馬県高崎市のCLINIC W院長が実績を積んだ美容皮膚科医の視点から、ニキビ跡の原因と最新の医療治療について詳しく解説します。

ニキビ跡とは?赤み・色素沈着・クレーターの違い

ニキビ跡は、ニキビの炎症が治まった後も肌に残る変化のことです。主に3つのタイプに分類されます。

赤みタイプ

ニキビの炎症が治まった後も、患部周辺の毛細血管が拡張したままの状態です。肌に赤い斑点やピンク色の跡として残ります。炎症によるダメージを修復するために血流が増加している状態で、比較的早期に改善することが多いタイプです。3ヶ月から半年程度で自然に薄くなることもありますが、適切な治療によってさらに早く改善させることが可能です。

色素沈着タイプ

炎症後色素沈着(PIH)とも呼ばれ、茶色や紫色のシミとして残るタイプです。ニキビの炎症によってメラニン色素が過剰に生成され、表皮や真皮に沈着することで発生します。特に日本人を含むアジア系の肌質では発生しやすく、紫外線を浴びることでさらに濃くなる傾向があります。通常、肌のターンオーバーによって徐々に薄くなりますが、半年から数年かかることもあります。

クレータータイプ

ニキビの炎症が深部にまで達し、真皮層のコラーゲンや皮下組織が破壊されることで生じる凹凸です。アイスピック型、ボックスカー型、ローリング型など様々な形状があり、最も改善が難しいタイプとされています。特に炎症の強いニキビを自分で潰してしまったり、適切な治療を受けずに放置したりすると、クレーターが残りやすくなります。一度形成されると自然治癒は難しく、専門的な医療治療が必要となります。

ニキビ跡の種類別に見る原因と治りにくさ

赤みタイプ

炎症反応によって拡張した毛細血管が収縮しきれず、赤く見える状態です。ニキビの炎症が治まる過程で、組織修復のために毛細血管が増生されますが、完全に退縮するまでには時間がかかります。

治りやすさ:★★★★☆(比較的改善しやすい)

適切なケアを行えば数ヶ月で自然に改善することも多く、医療治療を併用すればさらに早期改善が期待できます。

色素沈着タイプ

ニキビの炎症刺激によってメラノサイトが活性化し、メラニン色素を過剰に生成することで起こります。紫外線曝露、肌の乾燥や摩擦、ターンオーバーの乱れなどで悪化しやすくなります。

治りやすさ:★★★☆☆(中程度)

表皮の色素沈着であれば3〜12ヶ月程度で改善することが多いですが、真皮まで色素が沈着した場合はより時間がかかります。

クレータータイプ

ニキビの炎症が毛穴周囲の組織や真皮層にまで広がり、コラーゲンやエラスチンが破壊されることで形成されます。ニキビを自分で潰す、炎症の強いニキビを放置する、遺伝的な要因などでリスクが高まります。

治りやすさ:★☆☆☆☆(最も改善が難しい)

自然治癒は期待できませんが、レーザー治療やダーマペン、サーマニードル、ピーリングなどの医療治療を組み合わせることで、凹凸を目立たなくすることが可能です。

ニキビ跡を自宅でケアする方法

医療治療と並行して、日常的なセルフケアも重要です。正しいスキンケアを継続することで、ニキビ跡の改善を促進し、新たなニキビの発生を予防できます。

基本的なスキンケア

洗顔 朝晩2回、ぬるま湯で優しく洗顔します。強くこすらず、泡で包み込むように洗いましょう。洗顔料は低刺激性のものを選び、洗い残しがないようしっかりすすぐことが大切です。

保湿 洗顔後は速やかに化粧水で水分を補給し、乳液やクリームで保湿します。肌が乾燥すると、バリア機能が低下して炎症が悪化しやすくなり、ターンオーバーも乱れます。

紫外線対策 色素沈着タイプのニキビ跡は、紫外線によって悪化します。日焼け止めを毎日使用し、SPF30以上、PA+++以上のものを選びましょう。2〜3時間おきに塗り直すことも大切です。

ターンオーバーを整える生活習慣

十分な睡眠 肌の修復は主に睡眠中に行われます。特に夜10時から深夜2時は成長ホルモンの分泌が活発になる時間帯です。7〜8時間の睡眠時間を確保しましょう。

バランスの良い食事 ビタミンA、C、E、亜鉛などの栄養素は、肌の健康維持と再生に重要です。緑黄色野菜、果物、ナッツ類、魚類などをバランス良く摂取しましょう。

ストレス管理 慢性的なストレスは、ホルモンバランスを乱し、肌のターンオーバーを遅らせます。適度な運動、趣味の時間、リラックスタイムを設けましょう。

市販薬やスキンケア化粧品の選び方

ニキビ跡に効果的な成分

ビタミンC誘導体 強力な抗酸化作用を持ち、メラニン生成を抑制します。色素沈着タイプのニキビ跡に特に効果的で、コラーゲン生成を促進する働きもあります。

トラネキサム酸 メラニン生成を抑制し、炎症を鎮める作用があります。色素沈着と赤みの両方に効果が期待できる成分です。

ナイアシンアミド(ビタミンB3) 肌のバリア機能を強化し、炎症を抑える働きがあります。色素沈着の改善や皮脂分泌の調整にも効果的です。

レチノール(ビタミンA誘導体) ターンオーバーを促進し、コラーゲン生成をサポートします。色素沈着の改善や軽度のクレーターの改善に効果が期待できますが、刺激が強いため低濃度から始めることが重要です。

タイプ別おすすめ製品の選び方

赤みタイプ 抗炎症成分(グリチルリチン酸、アラントイン)やビタミンC誘導体が配合された化粧水や美容液を選びましょう。

色素沈着タイプ 美白成分(ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、ナイアシンアミド)が高濃度で配合された製品が効果的です。

クレータータイプ セルフケアでの改善は限界がありますが、レチノール配合製品でターンオーバーを促進することで、凹凸を若干目立たなくできる可能性があります。ただし、根本的な改善には医療治療が必要です。

美容皮膚科で受けられるニキビ跡治療

医療機関で受けられる治療は、セルフケアよりも効果的で、早期の改善が期待できます。群馬県高崎市のCLINIC Wでは、複数の治療法を組み合わせたオーダーメイド治療を提供しています。

ダーマペン治療

ダーマペンは、極細の針で肌に微細な穴を開け、肌の自己修復力を高める治療法です。針の刺激によって肌が「傷ついた」と認識し、コラーゲンやエラスチンの生成が促進されます。

適応するニキビ跡:クレータータイプ(最も効果的)、色素沈着タイプ、赤みタイプ

針の深さを調整できるため、ニキビ跡の深さに合わせた治療が可能です。成長因子などの美容成分を同時に導入でき、ダウンタイムは3〜7日程度です。月1回のペースで3〜6回の治療が推奨されます。

詳しくは当院のダーマペン施術ページをご覧ください。

サーマニードルEVO治療

サーマニードルEVOは、ダーマペンを大きく進化させた治療機器です。針の先端から高周波を照射することで、真皮層に熱刺激を加え、コラーゲン生成をより強力に促進します。熱による止血効果もあり、ダウンタイムがほぼ1日というメリットもあります。

適応するニキビ跡:深いクレータータイプ(特に効果的)、広範囲のクレーター

熱エネルギーの併用で深部まで効果が届き、コラーゲン収縮作用が強く、肌の引き締め効果も高いのが特徴です。従来のダーマペンでは改善が難しかった深いクレーターにも効果を発揮します。

詳しくは当院のサーマニードルEVO施術ページをご覧ください。

ピコレーザー治療

ピコレーザーは、ピコ秒(1兆分の1秒)という超短時間でレーザーを照射する最新の治療機器です。熱ダメージを最小限に抑えながら、色素や組織にアプローチできます。

適応するニキビ跡:色素沈着タイプ(最も効果的)、赤みタイプ、軽度のクレータータイプ

色素を細かく破砕し体内での排出を促進します。従来のレーザーよりダウンタイムが短く、肌への熱ダメージが少ないのが特徴です。ピコトーニングとピコフラクショナルの2つのモードで、多様な症状に対応できます。

詳しくは当院のピコレーザー施術ページをご覧ください。

ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、酸性の薬剤を肌に塗布し、古い角質や毛穴の詰まりを除去する治療法です。ターンオーバーを促進し、肌の再生を助けます。

適応するニキビ跡:色素沈着タイプ、軽度の赤みタイプ、軽度のクレータータイプ、ニキビの予防

サリチル酸ピーリング、マッサージピール(PRX-T33)、ミラノリピールなど、患者さまの肌状態や目的に合わせて最適な薬剤と濃度を選択します。2〜4週間に1回のペースで複数回治療を受けることで効果を実感していただけます。

詳しくは当院のピーリング施術ページをご覧ください。

IPL(光治療)

IPLは、複数の波長の光を照射することで、赤みや色素沈着にアプローチする治療法です。痛みが少なく、ダウンタイムもほとんどないため、気軽に受けられる治療として人気があります。

適応するニキビ跡:赤みタイプ(最も効果的)、色素沈着タイプ、肌全体のトーン改善

毛細血管を収縮させ赤みを軽減し、メラニン色素を分解して色素沈着を改善します。ダウンタイムがほぼなく、直後からメイク可能です。3〜4週間に1回のペースで治療を受けることで、徐々に改善していきます。

詳しくは当院のIPL施術ページをご覧ください。

ダーマペン・レーザー・ピーリングの特徴と効果

各治療法には異なる作用機序と得意分野があります。

ダーマペン・サーマニードルEVO

微細な針で肌に創傷を与え、創傷治癒過程でコラーゲンやエラスチンが生成されることを利用した治療法です。クレーターの凹みを持ち上げ、肌の凹凸を滑らかにします。通常、月1回のペースで3〜6回の治療を推奨しています。治療直後から赤みや腫れが出現し、3〜7日程度続きますが、麻酔クリームを使用するため治療中の痛みは最小限です。

ピコレーザー

超短時間のレーザー照射により、色素を微細な粒子に破砕します。破砕された色素は体内のマクロファージによって排出されます。ピコトーニングの場合、2〜4週間に1回のペースで5〜10回の治療を推奨しています。ダウンタイムはほとんどなく、当日からメイクが可能です。

ケミカルピーリング

酸性の薬剤が角質層の結合を緩め、古い角質を剥離します。これによりターンオーバーが促進され、新しい肌の生成が活性化されます。2〜4週間に1回のペースで、5〜10回の治療を推奨しています。治療直後から軽い赤みが出現しますが、数時間から1日程度で落ち着きます。

複合治療の重要性

CLINIC Wでは、複数の治療を組み合わせることで、より高い効果を実現しています。

効果的な組み合わせ例:

・クレータータイプ:ダーマペン、サーマニードルEVOと、TCAクロスやサブシージョン

・色素沈着タイプ:ピコトーニング + ピーリング

・赤みタイプ:IPL + KOライト、サーマニードル(ラコス併用)

ニキビ跡の治療にかかる期間と費用の目安

タイプ別の治療期間

赤みタイプ:3〜6ヶ月程度(IPL治療で3〜6回、またはサーマニードルで5回程度)

色素沈着タイプ:6〜12ヶ月程度(ピコトーニング5〜10回、ケミカルピーリング5〜10回程度)

クレータータイプ:1年〜2年程度(ダーマペン/サーマニードルEVOを5〜10回以上)

費用の目安

・ダーマペン治療:1回あたり20,000円〜50,000円程度

・サーマニードルEVO治療:1回あたり40,000円〜80,000円程度

・ピコレーザー治療:1回あたり15,000円〜60,000円程度

・ケミカルピーリング:1回あたり8,000円〜30,000円程度

・IPL治療:1回あたり15,000円〜40,000円程度

ニキビ跡の美容治療は基本的に自費診療となり、健康保険は適用されません。当院では、患者さまのご予算に合わせた治療計画をご提案しています。

ニキビ跡を悪化させないために気をつけたい習慣

絶対にやってはいけないこと

ニキビを潰す 炎症が深部に広がり、クレーターになるリスクが大幅に高まります。ニキビができた場合は、皮膚科で適切な治療を受けましょう。

顔を触る癖 手には多くの雑菌が付着しており、触ることで肌に刺激を与え、炎症を悪化させます。

過度な洗顔やスクラブの使用 皮脂を取りすぎると肌のバリア機能が低下し、かえってニキビができやすくなります。洗顔は朝晩2回、優しく行うことを基本としましょう。

紫外線対策を怠る 紫外線は色素沈着を濃くする最大の要因です。必ず日焼け止めを使用しましょう。

取り入れたい良い習慣

  • 十分な睡眠(7〜8時間)
  • バランスの取れた食事(ビタミン、ミネラル、良質なタンパク質)
  • 適度な運動
  • ストレスマネジメント
  • 寝具の清潔を保つ(枕カバーは週1〜2回交換)
  • 保湿の徹底

ニキビ跡の治療でよくある質問と不安点

Q1: ニキビ跡は完全に消えますか?

A: 赤みや色素沈着タイプは、適切な治療によりほぼ目立たないレベルまで改善可能です。クレータータイプは完全に元に戻すことは難しい場合もありますが、凹凸を目立たなくし、化粧で十分にカバーできるレベルまで改善できることが多いです。

Q2: 治療中の痛みはどの程度ですか?

A: 多くの治療で麻酔クリームを使用するため、痛みは最小限に抑えられます。IPLやピコトーニングは輪ゴムで軽く弾かれる程度です。

Q3: ダウンタイムはどのくらいですか?

A: IPL、ピコトーニング、ケミカルピーリングはほとんどなし〜数時間程度、ダーマペンやサーマニードルEVOは1〜7日程度です。ほとんどの治療で当日または翌日からメイクが可能です。

Q4: どのくらいの頻度で通院が必要ですか?

A: ダーマペン/サーマニードルEVOは月1回、ピコトーニングやケミカルピーリングは2〜4週間に1回、IPLは3〜4週間に1回が一般的です。

Q5: 男性でも治療を受けられますか?

A: もちろん可能です。治療内容や効果は性別による差はほとんどありません。

まとめ|群馬県高崎市でニキビ跡治療なら経験豊富なCLINIC Wへ

ニキビ跡は、タイプによって適切な治療法が異なります。多くの場合、複数の治療を組み合わせることでより高い改善効果が得られます。

CLINIC Wが選ばれる理由

豊富な治療実績と高い技術力 院長の高橋医師は、大手美容クリニックで院長・技術指導医を歴任し、10,000件以上の美容診療実績を持つ経験豊富な医師です。東京大学医学博士号を取得し、医師歴15年以上の確かな経験と知識に基づいた治療を提供しています。

複数の最新治療機器を完備 ダーマペン、サーマニードルEVO、ピコレーザー、IPL、各種ピーリングなど、ニキビ跡治療に必要な機器を幅広く取り揃えています。

オーダーメイド治療 初回のカウンセリングで肌状態を詳しく診断し、患者さまのニキビ跡のタイプ、深さ、範囲、肌質、ライフスタイル、ご予算などを総合的に考慮した治療計画を立てます。治療開始後も経過を見ながら治療内容を調整していきます。

複合治療による高い改善効果 一つの治療法だけでなく、複数の治療を戦略的に組み合わせることで、より短期間で高い改善効果を実現しています。

群馬県高崎市の好立地 高崎駅東口から徒歩5分という便利な立地で、通院しやすい環境です。

ニキビ跡治療は早めの開始が重要です。時間が経つほど治療が難しくなる傾向があります。

群馬県高崎市で本格的なニキビ跡治療をお探しなら、診断からしっかりと行い、経過を見ながらオーダーメイド治療を提供するCLINIC Wにお任せください。経験豊富な医師とスタッフが、あなたの美しい肌を取り戻すお手伝いをいたします。皆様のご来院を心よりお待ちしております。

ドクター紹介

院長 高橋 渉

院長 高橋 渉

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資格

医学博士(東京大学)国際医学論文の執筆多数

所属学会

日本美容外科学会 正会員
日本美容皮膚科学会 正会員

年表

2008年 新潟大学医学部医学科 卒業
2010年 多摩総合医療センター ジュニアレジデント
その後、東京大学医学部附属病院 シニアレジデント、助教
2020年 大手美容外科 入職
その後、高崎院初代院長、品川院院長、技術指導医を歴任
2022年 東京美容医療クリニック、ウィクリニック勤務開始
2023年 吉祥寺アイビークリニック、盛岡美容外科 勤務開始
2024年 高崎でCLINIC Wを開業

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