
日々の診療で出会う、お肌の状態のひとつが「色素沈着」。今回はこの通称PIHについて説明していきます。
PIH(炎症後色素沈着)ってなに?
たとえば、ニキビができたり、虫に刺されたりして、肌に赤みやかさぶたができた後に、茶色っぽい色が残ることがありますよね?それが「PIH(ピーアイエイチ)=炎症後色素沈着」。正式な英語は、Post-Inflammatory Hyperpigmentation。
肌の炎症がおさまった後に、メラニン(肌の色を作る成分)がその部分に多く作られてしまって、シミのように見える跡が残ってしまう状態のこと。
シミを強力に除去するレーザースポット照射の後にもPIHが一定数起きてきます。当院採用のピコレーザーは照射後PIHの発生が少ないマシンですが、それでもゼロではないので正しいケアが必要です。
🤔 原因はなに?
PIHができる原因は、「肌に炎症が起きること」!
たとえば以下のような原因が挙げられます。
- ニキビができて、つぶしたりひっかいたりした
- ケガしてかさぶたになった
- やけどや虫刺され
- 強すぎるスキンケアや日焼け
- 強いレーザー照射
つまり、肌が傷ついて炎症を起こすと、そのあとに茶色っぽい色が残ってしまうがあるのです。
🔍 どうやって診断するか?
美容皮膚科の医師であれば、基本、肌を見てこれまでの経過を聞けばだいたい判断できます。
「この茶色いシミ、もとがニキビやかさぶたでした?」と聞かれて、「そうです」と答えられたら、PIHの可能性が高いと言えます。
さらにくわしくは、ダーモスコピーという特殊なカメラなどで肌を詳しく見たりできますが、基本的には見た目と経過で診断できます。
💊 どうやって治すの?
PIHは自然にうすくなっていくことが多いのですが、より早く治したいときは以下の方法などが推奨されます。
🧴スキンケアや薬で治す
- ハイドロキノンやトレチノインなど、肌のターンオーバー(生まれ変わり)を助ける薬
- ビタミンC入りの化粧水
- 日焼け止め(これが一番大事!)
💡クリニックでできる治療
- ピーリング(古い角質を取って新しい肌に)
- ピコトーニング(メラニンを少しずつこわして薄くする)
⏳ どれくらいで治っていくのか?
PIHは、時間がたつと少しずつうすくなっていくことが予想されます。
- 軽いものなら3〜6か月
- しっかり残っている場合は1年以上かかることも
ただし、日焼けをするともっと濃くなってしまうので、毎日しっかりUVケア(日焼け止め)を使うのが大事です!
🌞まとめ
ポイント | 説明 |
---|---|
PIHって? | ニキビやかさぶた、スポット照射のあとに残る茶色い色 |
原因は? | 肌が炎症を起こすことでメラニンが増える |
治し方は? | つけ薬やスキンケア、時にはピコトーニング |
治るまでの時間は? | 数か月〜1年以上。日焼けすると長引く |
もしかしてPIH?一度診察してほしいなどある方は、ぜひ無料カウンセリングにお越しください。下記のリンクや電話、公式LINEからのご予約お待ちしております。